快適旅行とはいったいどのような旅行のことでしょうか?
人により快適さのとらえ方がちがうというのはありますが、多くの人、つまり日本人の8割が快適に思う傾向は存在します。
そこで今回は日本人の8割がどのような旅行を快適に思っているのかを挙げていきましょう!
第一に所要時間が3時間以内
旅行の際に一番快適だと思うのは、都市間の駅や空港などの片道移動所要時間が3時間以内の旅行です。
人は動物ですから、古来より動き回ることで生活してきました。ずっと同じ姿勢で座るというのは生物学的にストレスなのです。
とはいえ人間は義務教育で椅子に座り続けることに慣れてはいますから、ある程度は座り続けることは可能です。
その座り続けることができる連続時間は一般的に3時間と言われています。
実際に新幹線開業による調査では、新幹線の所要時間が3時間以内の場合は航空機利用者が新幹線に続々流れたのに対し、新幹線の所要時間が3時間を超えた場合は観光効果で新幹線の利用者は純増したものの航空機から新幹線へ移った人はほとんどおらず、航空機利用客はさほど変わらなかったのです。
つまり多くの人は新幹線の所要時間が3時間を切らなければ航空機から新幹線に移ろうと思いませんし、高速バスの所要時間が3時間を切らなければ新幹線から高速バス・JR在来線・自家用車に移ることはないのです。
このため当サイト快適旅行研究所では快適に旅行できる所要時間を3時間以内と定義し、これを3時間の壁と呼んでいます。3時間以内であれば多くの人は快適に旅行することができるのです。
第二に料金の安さ
そして多くの人は所要時間の次に安さを求めます。
先述したように、多くの人は所要時間が3時間以内にならなければ航空機から新幹線に変えようとは思わないし新幹線から高速バス・JR在来線・自家用車に移ることはまずありません。
が、逆を言えば所要時間が3時間以内であれば多少速度が遅い交通機関に移るのです。そして、遅い交通機関ほど安い傾向にあります。
つまり多くの人は旅行移動時間が3時間以内であれば安い移動手段を選びます。
第三に予約のしやすさ
そして第三に予約のしやすさです。
かつては旅行代理店に行けば店員が勝手に取ってくれたので全く問題なかったのですが、2013年からスマートフォンが急速に普及したことによりスマホで自分で予約を取る人が多くなっています。
また2005年頃より映画館がぞくぞく全上映指定席になった際に自分で座席を選びますから、旅行においても航空機や新幹線の座席指定を自分で行うこともできるようになっています。
もっとも安さを求めて予約する人は多少何難解な予約方法でもすぐに攻略して予約するのですが、所要時間だけで選んだ方は必ずしもそうとは限りません。
このため、所要時間3時間以内、料金の安さに次いで予約のしやすさで選ばれることも多くなってきています。
第四に予約の変更のしやすさ
そして第四に予約の変更のしやすさです。
航空機の場合、たいてい予約の変更が効かない商品が多くなっています。もし旅行を早く切り上げたいとしても予約した航空機より前の便に変更することはまずできません。
ただ新幹線の場合、特に東海道山陽新幹線では当日でも3分前まで乗車列車の予約変更が何度でも可能な商品を取り揃えており、予約変更が手数料なしで行うことができます。この予約変更可能は予約時の安心材料になりえます。
ただ、実際に予約を変更する人はそうは多くありません。このため実態としては安心材料を作るために予約変更可能としている場合が多く、多くの人は実際に変更することは少ないです。
第五に座席のグレード
そして第五に座席のグレードです。
もっとも立席で3時間移動となればそれは大変疲れますが、航空機や2時間以上の所要時間を想定している列車の多くは着席できるのを前提として作っています。
このため第一の所要時間3時間以内の旅行であれば座席グレードが低くても快適に旅行できています。実際に新幹線でも航空機でも座席グレードの一番低い普通席から埋まっていきます。
ただ、座席グレードの効果が出る場合は2つです。
1つは商談目的で利用した場合。座席グレードが高いほど料金が高いですから、その分稼ぐ力のある人が集まりやすくなっています。このためふとした会話などから稼ぐ力につながるものが出やすいため、ビジネスクラスや新幹線グリーン車は商談目的で乗る人にとってはもってこいでしょう。
もう1つが所要時間が3時間を超える場合。3時間を越える移動は疲れが有意に出始めますから、良い座席を選んで疲れにくくするというのはアリでしょう。
実際国際線航空便では所要時間が3時間を超える場合にビジネスクラスやファーストクラスで座席が横倒しになったりベッドになるようにしていることが多くなっています。この場合夜間も座席のままのエコノミークラスと比べて快適に移動しやすいと言えるでしょう。
逆を言えば、観光目的の利用で所要時間3時間以内であれば、座れさえすれば快適さは変わらないので航空機も新幹線も普通席で多くの人は問題ありません。
鉄道での乗り換えはあまり快適さと関係はなくなった
なお、新幹線や鉄道での旅行において乗り換えはさほど関係なくなってきています。
もっとも2000年ごろまでのインターネットが発達していない時代では途中駅での乗り換えは手間だし調べにくいので敬遠されていました。が、インターネットが発達し検索が容易となった2000年以降は新幹線の部分開業により乗り換えが発生しても利用客数が伸びることはわかっていますので、途中駅の乗り換えは快適旅行にそこまで大きな影響はないようです。
快適旅行は第一に所要時間3時間以内!
日本人の8割が感じる快適旅行とは、都市拠点間での新幹線や航空機、高速バスなどの所要時間が3時間以内のことを指します。
みなさんの旅行をより快適にするには、移動先までの交通機関を3時間以内のもので選びましょう。